不動産の分割に、鑑定評価の活用を。

1) 相続人と相続分

ご存知のように、親族の相続分は法定されています(下表)。遺言等による特段の指定がない場合は、この法定相続分を基準に遺産分割が行われます。

法定相続分の割合

       

(1)配偶者と子

(2)配偶者と直系尊属

(3)配偶者と兄弟姉妹

配偶者

1/2

配偶者

2/3

配偶者

3/4

1/2

直系尊属

1/3

兄弟姉妹

1/4

2) 不動産の配分方法

遺産分割にあたっては、相続財産の約60%をしめるといわれる不動産の分割・配分が重要です。状況に応じ、次のような分割方法を選択できます。

① 現物分割: 文字通り現物不動産を分割する方法です。土地の分割や共有、更には借地、貸地、(建物)区分所有等への分割が可能です。

② 換価分割: 不動産を売却したうえで、金銭を配分する方法で、譲渡益には譲渡所得税がかかります。

③ 代償分割: 代表者が現物を取得し、他の者には相続分相当の代償財産(通常は金銭)を支払う方法で、原則として贈与税は掛かりません(相基通11の2-9,10)。
居住中の家屋等分割しにくい相続財産の分割に有効です。

④ 物  納: 不動産の一部物納は、(金銭等)他の財産を保全し、配分するのに有効です。

(注)「物納要件」として、金銭納付が困難で権利関係の明確なもの等に限定されています。

また、時価(評価)が路線価計算の相続財産額を下回るような場合に、物納が有利となります。

なお、上記の分割にあたっては、公平を期すためにも、正規の鑑定 評価 をおすすめ致します。

百田孝義
[不動産鑑定士]